三島市議会 > 2011-03-16 >
03月16日-06号

  • "クラブ活動"(/)
ツイート シェア
  1. 三島市議会 2011-03-16
    03月16日-06号


    取得元: 三島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-19
    平成23年  2月 定例会          平成23年三島市議会2月定例会会議録議事日程(第6号)                  平成23年3月16日(水曜日)午後1時開議日程第1 会議録署名議員指名日程第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件日程第1 会議録署名議員指名日程第2 一般質問             6番   松田吉嗣君            22番   下山一美君            18番   志村 肇君---------------------------------------出席議員(22名)     1番  甲斐幸博君        2番  大房正治君     3番  弓場重明君        4番  堀 考信君     6番  松田吉嗣君        7番  瀬川元治君     8番  碓井宏政君        9番  佐藤 晴君    10番  川原章寛君       11番  石渡光一君    12番  八木三雄君       13番  馬場妙子君    14番  栗原一郎君       15番  足立 馨君    16番  土屋俊博君       17番  細井 要君    18番  志村 肇君       19番  志賀健治君    20番  秋津光生君       21番  鈴木文子君    22番  下山一美君       23番  金子正毅君欠席議員(1名)     5番  金澤征子---------------------------------------説明のため出席した者 市長                 豊岡武士君 副市長                落合光一君 教育長                川村 晃君 環境市民部長             小池 満君 民生部長兼福祉事務所長        土屋正雄君 地域振興部長             宮崎真行君 財政部長               梅原 薫君 企画部長               福田英爾君 建設部長               三浦正康君 水道部長               高橋久義君 消防長                渡辺広道君 教育部長               杉山孝二君 地域振興部危機管理監防災課長取扱   海野豊彦君 地域振興部参事農政課長取扱      青木幸博君 財政部参事市民税課長取扱       内田 肇君 財政部参事収税課長取扱        土屋主久君 環境市民部保険年金課長        井上敏彦君 企画部秘書課長            渡辺義行君---------------------------------------事務局職員出席者 議会事務局長             鈴木真雄君 書記                 小山 諭君--------------------------------------- △開議 午後1時00分 △開議の宣告 ○議長(佐藤晴君) 出席議員が定足数に達しましたので、これより三島市議会2月定例会6日目の会議を開きます。 本日の会議に5番 金澤征子さんより欠席する旨の届け出がありましたので、御報告申し上げます。 本日の議事日程は文書をもって御通知申し上げたとおりでございます。 これより日程に入ります。---------------------------------------会議録署名議員の指名 ○議長(佐藤晴君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において、2番 大房正治君、22番 下山一美君の両君を指名いたします。--------------------------------------- △諸般の報告 ○議長(佐藤晴君) ここで、昨夜発生の富士宮市を震源とする地震への三島市の対応等について、市長から発言を求められておりますので、これを許します。     〔市長 豊岡武士君登壇〕 ◎市長(豊岡武士君) 一般質問の前にお許しをいただきまして御報告を申し上げます。 まず、昨日、午後10時31分ごろ発生した静岡県東部を震源に、富士宮市で最大震度6強、三島市では震度4を記録した地震についてであります。三島市におきましては、地震発生と同時に幹部職員を中心とするおよそ60名の事前配備体制をとり、情報の収集と対応に当たりました。まず、オフロードバイク隊を出動させ、主要幹線道路等の確認をさせる一方、情報収集のためのホットラインを開設し、被害状況等の把握に努めるとともに、市の各施設につきましても被害の有無と安全確認を行いました。 市内の被害状況につきましては、本日12時現在の集計で、人的被害としては、自宅の階段で転倒し前歯を折られた方が1名、自宅内で割れたガラスにより足をけがされた方が1名、階段で転倒し、腰を打撲された方が1名ございます。そのほか水道管の破損や濁り水などの通報が6件、また、屋根瓦の落下の報告が数十件ございました。 公共施設につきましては、市庁舎西館の1階及び2階の市庁舎の天井ボードの一部が落下するとともに、壁面に数箇所のクラックが確認されております。また、市民体育館2階の卓球場の天井パネルの一部が落下したとの報告も受けております。 昨日の地震につきましての御報告は、現時点では以上でありますが、引き続き東北関東大震災関連の御報告をさせていただきます。 昨日、県より各市個別に支援物資の輸送を行ってよいとの連絡がありましたので、早速準備しておりました生活緊急物資等の輸送を開始しました。県を通じて昨日発送した毛布2,000枚に続き、けさ6名の市職員、消防団員による物資輸送隊が出発し、宮城県仙台市にトイレ用品、食料、飲料水袋、マスク等をお届けする予定になっております。 なお、3月11日の発災当日に派遣した第1次救援隊の消防職員は、福島県での任務を終え、昨日、無事帰任し、過酷な被災地の状況について報告を受けたところであります。なお、交代要員となる第2陣は、既に14日に派遣済みであります。さらに、あす17日には第3陣が出発する予定であります。今後とも国や県との連携を図りながら、三島市としての被災地への支援を継続してまいりたいと考えております。 市役所では、本庁1階玄関ロビーにおいて、義援金の受け付けも行っております。議員の皆様にも早速行っていただいたと聞いているところでありますけれども、多くの市民の皆様の温かな御支援・御協力をお願い申し上げる次第であります。なお、義援物資につきましては現地のニーズに対応することなどが必要と思いますので、当面、受け付けを御遠慮させていただく考えであります。 一方、震災によりますところの東京電力の電力供給力不足への対策として、3月14日月曜日から計画停電が開始され、昨日は市内の第2グループの一部地域が実際に停電しました。計画停電の運用体制が複雑で情報も錯綜する中、また、市の窓口業務も影響を受けておりますけれども、これは一義的には東京電力が対応する事項でありますけれども、三島市へも1日1,000件を超える問い合わせが殺到しております。このため、市民の皆様の御不便や不安と負担を少しでも軽減できるよう、計画停電の開始が予定された時点と開始される時点などにおいて、御批判もありますけれども同報無線でお知らせを行っていますので、御理解をお願いいたします。同報無線という制約もありますので、ぜひとも御理解をいただきたいと存じます。 また、お住まいがどのグループに属するかなど、市ホームページさくらチャンネル、エフエムみしま・かんなみを初めさまざまな手段により周知徹底を図るとともに、今週中にもグループ分けの地図と市の窓口業務等の対応のお知らせを市内全戸に配布することも予定しておりますので、ぜひ市民の皆様には冷静な対応をお願いしたいと存じます。 さらに、一日を通じての節電の取り組みも大変重要な課題であります。市では公共施設等の節電に取り組んでおりますが、この議場もそうでございますけれども、この場をおかりしまして市民の皆様にもできる限りの節電への御協力をお願い申し上げます。 なお、本日の一般質問におきましても答弁に直接関係しないと思われる部長等の幹部職員につきましては、これら一連の災害対応にまずは集中させたく存じますので、議員各位の御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。以上でございます。 ○議長(佐藤晴君) 報告が終わりましたので、これより本件について質疑を許します。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤晴君) なければ、質疑を打ち切ります。---------------------------------------一般質問 ○議長(佐藤晴君) 次に、日程第2 一般質問を行います。---------------------------------------松田吉嗣君 ○議長(佐藤晴君) これより抽せん順位に従いまして、6番 松田吉嗣君の発言を許します。     〔6番 松田吉嗣君登壇〕 ◆6番(松田吉嗣君) まずもって、今回の東日本大震災におきまして、死者、行方不明者合わせて1万人を超えたとのことでございます。心より御冥福を、お悔やみを申し上げる次第でございます。また、昨夜、三島市におきましても計画停電が実施されました。この震災によりまして被害を受けました東京電力、福島第一原子力発電所におきましても、一時も早く原子炉が制御できることを祈るところでございます。 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。 まず最初に、三島市における道徳教育について質問をさせていただきます。 三島市学校教育施策の基本方針におきまして、これまで三島市が心の教育を重要課題とし、道徳教育を初め三島市が独自に推進している環境教育や食育など、教育活動全般を通して子どもたちの豊かな感性をはぐくんできたところであります。 さて、市内の小・中学校におきましては、あさっての3月18日に卒業式を、そして来月4月6日には入学式を迎えるところでありますが、市内14の小学校におきましては、今年の4月からは改訂されました新学習指導要領が全面実施されることとなっております。実施を前に取り組みはされてきたとは思いますが、この学習指導要領改訂の柱の一つに道徳教育の充実があります。その具体策の目玉が、道徳教育推進教師の配置であります。現在は、道徳は教科ではなく特別活動いわゆるクラブ活動、学校行事などと同じ領域という位置づけであります。学校の教育活動全体で道徳教育をするということになっております。そこで、教科書もなく、評価もしなく、学校として統一した道徳の指導がされてきたかどうか疑念を抱くところであります。今回、各学校で道徳教育の責任者である道徳教育推進教師を置き、年間指導計画の作成や、各教員に指導内容を周知徹底することとして、道徳教育を充実させようというのがねらいであるようであります。しかし、道徳教育推進教師を置くといっても、先生が1人増えるわけではありません。結局は道徳教育の充実は、学校全体でどれだけ熱心に取り組むのか、校長先生のリーダーシップそして教師の熱意、意識にかかってくると思われます。 そこで、まず最初に、市内の小・中学校における道徳教育の授業時間、内容と現況についてまずお伺いをいたします。 次に、戦前戦後の学校での道徳教育の模範となった人物に、二宮金次郎(尊徳)がおられます。私の卒業いたしました東小学校、豊岡市長もこの小学校を卒業したわけでございますが、今も尊徳像があります。今、東小学校におきましては、地域の学校の環境整備として、地域の人たちが手伝って、校庭内の尊徳像へ向かう道に花を植えるなどの尊徳小路構想なる計画があるようであります。先日、久しぶりに学校へ行き、尊徳像を眺めて何十年前かを思い浮かべたわけでありましたが、たまたま近くにいた子どもに「この人はだれだか知っている」と聞いたところ、「知らない」とのことでありました。また、私に不審を思って近づいてきた若いお母さんに聞いてみたら、お母さんもよく知らないとのことでありました。もう一人のお母さんは、「聞いたことはあるけれども、私の出た小学校にはなかったと思う」とのことでありました。 そこでお伺いをいたしますが、市内21の小・中学校において二宮尊徳像が設置されている学校は何校あるのか、また、設置してあったが何らかの事情で撤去された学校はあるのか、お伺いをいたします。 次に、図書館事業についてお伺いをいたします。 昨年は、国民読書年であり、ちょうど1年前の2月定例会におきまして、私は学校図書館とジンタ号について質問をさせていただきました。今回は、市立図書館について質問をさせていただきます。 さて、この三島市立図書館は昭和25年に設置をされ、平成9年に新しく生涯学習センター内に開館してから14年目を迎えております。開館当初は貸し出し人数12万人でありましたが、平成21年度には26万人に、貸し出し冊数は43万点が87万点になり、入館者数は43万人を超え、毎年増えている。市民が大変利用しやすく、市民のマナーもよく、近隣の図書館と比べて紛失する蔵書も少ない図書館と評価されている施設であると私は認識しているところでございますが、今回、2階にある視聴覚コーナー出入り口ICタグ装備によるBDS、ブックディティクションシステムいわゆる図書館資料亡失防止装置なるセキュリティーシステムを導入するとのことであります。現在は、レファレンスコーナーの出入り口に磁気テープによる亡失防止装置を設置しており、一般図書コーナーにはまだ設置はされておりません。徐々に利用者のマナーも落ち、紛失蔵書も増えてきているのかと心配をするところであります。そこで、市立図書館の年間蔵書と、資料の紛失数と、金額について、まずお伺いをいたします。 さて、今、本の世界にとてつもない変化が起きております。昨年から急速に注目を浴びている電子書籍であります。電子書籍とは既存の書籍をデジタル化し、パソコン電子書籍リーダーなどで読めるようにしたもので、今後ニーズが飛躍的に高まると予想をされております。東京都千代田区立の図書館におきましては、平成19年に国内で初めてのインターネットを使って電子図書を貸し出すウエブ図書館を始めました。堺市も今年の1月からスタートしたようであります。24時間365日、いつでも貸し出し、返却ができる、図書館に行く必要がなくなります。また、図書の紛失、破損等もなくなりますし、人手も要らなくなります。そこで、このような時代の流れにおくれることのないよう電子書籍貸し出しに取り組んでみたらいかがかと思いますが、御見解をまずお伺いいたしまして、壇上からの質問とさせていただきます。 ◎教育長(川村晃君) 松田吉嗣議員の御質問にお答えさせていただきます。 まず、三島市における道徳教育のうち、市内21校の公立小・中学校における道徳教育の授業時間とその内容についてでございますが、時間数につきましては年間35時間から38時間ということで、これは1週間のうち1時間授業が行われているということになります。 次に、内容についてでございますが、大きく4つありまして、1つ目として、自分自身に関すること、2つ目として、他の人とのかかわりに関すること、3つ目として、自然や崇高なものとのかかわりに関すること、そして4つ目として、集団や社会とのかかわりに関すること、こういうことでございます。それぞれの内容はさらに細かく分かれておりまして、小学校低学年では16項目、中学年では18項目、高学年では22項目ございます。また、中学校では24項目ございます。それぞれの項目は、友達と仲よくし助け合うということや、働くことの大切さを知り、進んでみんなのために働くあるいは相手のことを思いやり、進んで親切にするというようなことなどがございます。各学校では、自校の道徳目標に合わせて、重点的に取り組む内容や項目を厚くした年間計画を立てまして取り組んでおります。道徳には教科書がございませんので、教師は副読本や絵本あるいは新聞記事、自作資料などを活用して、子どもたちの価値観を深めながら、今までの自分を振り返ったり、他の意見を聞いたりして生き方を考えるような授業づくりをしているところでございます。以上でございます。 ◎教育部長杉山孝二君) 次に、二宮尊徳像が設置されている学校は、撤去した学校はあるのかという御質問でございますが、改めて市内の小・中学校21校に確認したところ、現在設置されておりますのは東小学校西小学校中郷小学校そして坂小学校の4校でございます。このうち東小学校中郷小学校に設置してあるものは石像でございまして、西小学校のものはレリーフ、坂小学校のものは木製の像でございます。また、撤去した学校についてでございますが、県内では昭和初期に各地の小学校に青銅製の像が設置されていたと聞いておりますけれども、これらの多くが、第二次世界大戦の際に金属の供出によりなくなっていったようでございます。このあたりも含め、市内各小・中学校に照会いたしましたが、先ほどの4校以外に像を設置したり、撤去したりした経過は確認できませんでした。そして、現在、市内の小・中学校に当時の青銅製の像はないというのが実情でございます。     〔発言する者あり〕 ◎教育部長杉山孝二君) 失礼しました。図書館事業のうち、年間蔵書等の資料の紛失数と金額でございますが、図書館本館及び中郷分館におきましては、毎年三島市立図書館条例施行規則第3条第4号の規定により、それぞれ図書特別整理期間を設けまして蔵書点検を実施しております。この点検の中で、3年連続して不明となった資料について、除籍処理を行っております。平成22年度につきましては366点でございまして、金額にいたしますと44万8,946円の見込みです。平成21年度につきましては298点で、金額にいたしますと37万2,267円となっております。 次に、電子書籍貸し出しについてでございますが、電子書籍は書籍や出版物の情報をデジタル化し、紙などの印刷物のかわりにパソコンや携帯電話、電子書籍端末といった電子機器のディスプレー上で閲覧可能な図書となっております。紙の書籍と比べ、動画や音声などを組み合わせた多彩な表現が可能であると同時に、文字の大きさを変えたり、縦書き・横書きの切り替えができるなど利便性に配慮した機能がございます。電子書籍を読むための端末は、パソコンのほか書籍専用の端末や多機能端末など、さまざまな端末機が出されております。昨年、アップル社がipadを発売して以来、日本でも電子端末競争が激しくなってまいりました。それと同時に電子書籍販売も注目を浴びるようになり、昨年は電子書籍元年などと言われるようになりました。 一方、端末機や電子書籍の課題もございます。端末機の可読性、操作性、重量、価格や電子書籍の規格も標準化されてはおりませんで、何種類かございます。また、著作権保護やデータの保存性の問題などいろいろございます。公立図書館では、2002年6月に岩見沢市立図書館が館内の端末で、また、2005年の5月に生駒市図書館で電子書籍端末での貸し出しを行いましたが、いずれも現在では行われておりません。最近になりまして、議員の御発言にもございましたが、2007年11月から千代田区立千代田図書館電子書籍貸し出しサービスが行われております。そのほかに堺市立図書館が2011年1月から電子書籍貸し出しサービスを開始しております。現在、各図書館で行われております電子書籍を読むには、利用者が自分のパソコンにデータをダウンロードして読むことになります。パソコンが苦手な人や、パソコンを持っていない人は利用することができないという面がございます。いずれにいたしましても電子書籍に関しましては、図書館がどのように改善したらよいか、今後の研究課題というふうに考えております。併せまして、電子書籍及び電子書籍端末機に関する情報を今後とも注意深く見ていきたいというふうに考えております。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) それでは、道徳教育につきまして、自席から再質問をさせていただきたいと思っております。 各学校におきましては、年間計画を立てて取り組んでいるとのことでございますが、実質的には直接指導に当たります学級担任の先生にお任せするのが多いのかなという感じをしております。今回、新たに道徳教育推進教師を中心に道徳教育を充実し、推し進めていこうということだと思われますが、今後、この道徳教育にどのように取り組んでいかれるのか、この点についてまずお伺いをいたします。
    ◎教育長(川村晃君) お答えいたします。 道徳教育を推し進める中でどのように取り組んでいくのかということでございますが、文部科学省が提示しております学習指導要領の理念は、生きる力をはぐくむことにあります。生きる力にはさまざまな側面がありますが、人間としてよりよく生きるための道徳性も重要な側面の一つであるというふうに考えております。 三島市は、これまで心の教育を重視してまいりましたが、この心の教育を推進するために、道徳教育を初め三島市独自の環境教育、食育を柱に据え、各種関係機関の協力をいただきながら、学校と一丸となって取り組んでおります。また、静岡県では、静岡県総合計画「富国有徳理想郷ふじのくに」を策定いたしまして、平成22年度から平成25年度までにかけての基本計画の中で、人への思いやりあるいはいたわりの心を育てるなど、有徳の人づくりの具体的な取り組みを示しております。 さて、道徳教育は、人がよりよく生きる基盤となる道徳性を養う教育活動でございます。したがいまして、先ほど述べました年間35時間の授業の中だけで行うのではなく、学校の教育活動全体を通じて行うものでございますから、教師は普段の授業を初めとして運動会や清掃など学校生活のあらゆる活動の中で道徳性を育てるような指導をしております。 このような中、昨年11月、文部科学省及び三島市教育委員会の指定を受けた西小学校が、2年間にわたって研究してきた道徳教育の発表を行いました。当日はすべての学級で道徳の授業が公開されまして、市内外の教員や教育関係者及び福祉教育委員会の議員の皆様方にも参観していただきました。西小学校における道徳教育の研究は、道徳の時間はもちろん他教科や学校行事、特別活動、地域や家庭との連携も意識した研究でありました。道徳教育の大切さを改めて市内外に広めたという点で、大変に成果が上がったというふうに考えております。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) ただいま学校の教育活動全体を通じて取り組んでいくということでございました。学校生活全体が道徳の場であるということについては、納得するところでございます。昨年は福祉教育委員会の委員の方も参観をしたということでございまして、今後、教育効果が出てくることを期待をするところでございます。 次に、二宮尊徳について、何点か再質問をさせていただきます。 静岡県の「富国有徳理想郷ふじのくに」、有徳から二宮尊徳になりますと報徳になりますが、この二宮尊徳の像につきまして、現在は東小、西小、中郷小、坂小の4校に設置をされているというようでございます。そこで、設置した学校はどのような理由でこの尊徳像を設置したのか、その点についてお伺いをしたいと思います。 ◎教育部長杉山孝二君) 二宮尊徳像を設置した理由でございますけれども、現在設置されております4校のうち、まず、東小学校の像につきましては、昭和17年の7月に卒業記念品として設置されたものでございまして、敷地内の北西側の植え込みの中にございます。中郷小学校の像については、設置の時期、経緯ははっきりいたしませんが、かなり昔からあったようでございまして、近年、国道の拡張工事の際に同じ敷地内でございますが、運動場の南西側に移転いたしました。坂小の木像は、平成4年に市内在住の男性がクスノキから彫り上げたものを寄贈くださいました。西小学校のレリーフ像につきましては、平成20年に当時の西部地区自治会連合会から寄贈していただきました。寄贈されました坂小、西小の2点につきましては、その大きさが室内に置ける大きさであり、管理が容易であるということなどを検討の上、寄贈を受けたというふうに聞いております。また、像が設置されていないその他の学校につきましては、その理由を含め詳しい記録が残っておりませんで、今となってははっきりわからないというのが現状でございます。 さて、全国には昭和の初期に勤勉の象徴として多くの像が学校に建立されましたが、現在では像が老朽化し、安全面から撤去するというケースもあるというふうに聞いております。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) 老朽化をされて、安全面から撤去するということがあるということで、大変寂しい思いがするところでございます。逆に、教育面から撤去するどころか補修するぐらいの気持ちを持ってほしいなというようなことを思うところでございます。 ところで、この設置されている4つの小学校におきまして、この二宮尊徳なる人物を道徳教育にどのように活用、生かしているのか、その点についてお伺いをいたします。 ◎教育長(川村晃君) 設置している学校での道徳教育への活用についてでございますが、まず、東小学校では、学校だよりの中で、二宮尊徳像を寄贈した当時の卒業生の願いを紹介いたしました。興味を抱いた幾人かの子どもたちが、敷地内の木立の中にある二宮尊徳像を、改めてしみじみと眺めているような姿も見られました。また、中郷小学校におきましては、4年生の総合的な学習の時間におきまして、自校について調べる際に題材として取り上げたり、道徳の時間に取り上げたりしておりました。この日のテーマは勤勉でありましたが、子どもたちは改めて黙々と何かに取り組むことの大切さを学んだところでございます。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) 文部科学省もそうなんですけれども、市教育委員会につきましても心の教育とか、生きる力そして道徳教育を通じて云々と言われておりますが、何か抽象的で指針がなく、言葉だけが空回りしているような感じをするところでございます。 そこで、この二宮尊徳の生き方や教えを学校教育、心の教育の中に取り組んでいくことは、私は意義あるのかなという感じをするところでございますが、教育長のお考えをお聞きしたいと思います。 ◎教育長(川村晃君) お答えいたします。 二宮尊徳の生き方、教えを心の教育に生かしたらどうかということについてでございますが、心の教育はさまざまな側面から総合的にアプローチしながら、子どもたちの優しい心をはぐくんでいくものと考えておりますので、先ほども述べましたが、三島市は道徳教育環境教育、食育を大事なアプローチの一つと考えておりますが、二宮尊徳に関連する資料に含まれている勤勉というテーマがその一つになることもございます。 教育委員会といたしましては、学校教育施策の基本方針の中で、心の教育を重要課題として、道徳の時間をかなめとしながら、あらゆる教育活動の中で子どもの道徳性を養うよう各学校に通知をしております。また、校長会議、教頭会議などを通し、道徳教育推進上の基本的な配慮事項の徹底を図っているところでございます。 基本的な配慮事項といたしましては、例えば教師と子どもあるいは子ども同士の人間関係を深める、自己の生き方について考えを深められるようにする、あるいは家庭や地域社会との連携を図る、また豊かな体験を通して内面に根ざした道徳性の育成を図るなどというものでございます。その指針に沿って各学校が教育活動を展開しており、各教科、道徳、総合的な学習の時間あるいは特別活動や集会での講和などさまざまな場面が考えられますが、どのような教材をどのように活用するのかは、各学校が工夫して行っているところでございます。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) それぞれの学校でやっているということでございます。尊徳自身は小田原出身と、生まれたということもあるということかと思いますが、小田原市につきましては教育委員会について、二宮尊徳学習授業とか、生涯学習部におきましては市民大学報徳塾とか、そういう形でやっておられるところもあるわけでございます。そのようなことを考えますと、三島市におきましては名誉市民を初め多くの偉人がいるように思われますが、このような郷土の偉人についてどのように教育に生かしているのか、その点についてお伺いをしたいと思います。 ◎教育長(川村晃君) 郷土の偉人等の教育についてでございますが、郷土の偉人は道徳、社会科それから総合的な学習の時間などで扱われることが多くございます。郷土のとらえは三島市であったり、静岡県であったりと、子どもたちの年齢や実態によって広がりが見られます。 例を挙げてみますと、三島市の偉人といたしましては、祇園原用水の矢田部盛治さんとか、児童文学者の小出正吾さん、佐野美術館創立者の佐野隆一さん、三島市の発展に寄与した花島兵右衛門さん、また現役世代では詩人の大岡信さんなどが取り上げられております。また、静岡県の偉人といたしましては、本田宗一郎さん、豊田佐吉さんなどの技術や発明に関する方々、江川坦庵といった歴史上の人物、このほかにも歌人の滝の本連水、水泳の古橋廣之進さんなどが取り上げられております。南小学校出身の大岡信さんについては、子どもたちが三島駅北口にあります大岡信ことば館を訪れまして、詩の鑑賞をしたり読み聞かせを聞いたりするような学習活動を行っております。また、小出正吾さんの作品を読んでの読書感想文の募集が毎年行われ、これには多くの小・中学生が応募しているというようなこともございます。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) 三島市には多くの偉人がいて、それぞれ学校の中でその歴史等を活用してやっているということでございます。今後もこの郷土を愛する心をはぐくむ三島っ子を一人でも多く育てていっていただきたいということで、このことを強く要望して次の質問に移らさせていただきたいと思います。 次に、図書館の事業、図書事業につきまして自席から再質問をさせていただきたいと思います。 資料の紛失数、金額とも若干増えているようでございますが、まだまだ近隣の図書館に比べましては少ないようであります。 次に、貸し出し期間を過ぎても返却されない資料についてはどのように対応されているのか、この点についてお伺いをいたします。 ◎教育部長杉山孝二君) 図書館事業の中で、未返還への対応ということでございますが、貸し出し期限を過ぎても資料が返却されない場合には、まず、未返却者がカウンターに来館した場合には、貸し出し返却時に本人に確認をいたしまして、口頭で督促し、返却をお願いしております。また、返却日を1カ月超えても返却されない場合には、毎月の月末図書整理日に電話もしくは「お忘れではありませんか」という内容のはがきを発送し、貸し出しを一時停止するとともに、以後、毎月電話もしくははがきで督促を行っております。6カ月以上延滞した場合でございますが、図書館長名で督促状を封書で発送しております。また、紛失等がある場合には、三島市立図書館条例第6条の規定によりまして、弁償していただいております。長期間の督促にも応じない場合には、図書館職員が直接自宅等を訪問いたしまして返却もしくは弁償をお願いしております。それでも返却いただけない資料や、転居などで所在が不明になったものにつきましては、未返却3年後にその資料の除籍処理をしております。平成22年度につきましては、長期延滞未返却資料が64冊の見込みでございまして、平成21年度につきましては長期延滞未返却資料が120冊ということになっております。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) なくなった資料と同じように、3年後には除籍の処理をするということでございますが、極力この数を少ないようにしていただきたいなと思っておるところでございます。今回の補正におきまして、2階の視聴覚コーナーにおきまして、DVD、CD等のものにICタグを装備して、BDSいわゆるブックディティクションシステム、図書館資料の亡失装置を1台、貸し出し返却機器2台を設置するということでございまして、さきの補正で通ったわけでございますが、ICタグを設置することによって、ICタグを装備することによって、いろいろな図書サービスの向上を図ることができるようでありますが、図書についてはまだ整備をされていないわけであります。そこで、このICタグの整備状況と今後の対応についてどのようにされていくのか、この点についてお伺いをいたします。 ◎教育部長杉山孝二君) ICタグの整備状況と今後の対応についてでございますけれども、平成22年度、今議会の補正予算でお認めいただきました住民生活に光をそそぐ交付金事業を活用いたしまして、図書館2階の視聴覚コーナーにあります視聴覚資料にICタグを張り、貸し出し返却作業を行おうとしております。現在、貸し出し希望者が空ケースをカウンターに持ってきますと、職員がカウンター後ろの書庫もしくは閉架書庫まで行きまして、該当資料を探し出し、カウンターで貸し出し手続を行っております。資料本体にICタグを張り、処理することによりまして、貸し出し希望者がCDやDVD等の本体の入った資料をカウンターに持ってくるため、資料を探し出す必要がございませんので、貸し出し時におきます利用者の方の待ち時間が大幅に短縮をされます。 今後の状況でございますが、平成22年度、平成23年度で視聴覚資料へのICタグの装備を行いますが、図書館の全図書、雑誌等にもICタグを張りつけるのは多額の費用を要しますので、今後、補助金等の財源措置が見込まれる折に検討したいというふうに考えております。 ◆6番(松田吉嗣君) 図書サービスの向上という点については、利用者の待ち時間が大幅に短縮されるようでございます。また、もう一方、図書業務についても効率化が図られるようでございます。そこで、現在は資料にバーコードを張って管理をされているようでございますが、ICタグ装備による図書業務の効率化についてどのように認識をされているのか、お伺いをいたします。 ◎教育部長杉山孝二君) ICタグによります図書業務の効率化でございますが、現在、図書館では資料にバーコードを張りまして、それにより管理を行っております。1点1点バーコードを読み込むことによりまして、貸し出し・返却処理を行っております。ICタグを装備いたしますと、データを読み取る機械と非接触でデータ等を読むことができますので、より多くのデータを早く読み込むことができます。自動貸出機などでは10冊ぐらいの図書を一度に読むことができるそうです。そのため、ICタグを装備して貸し出し返却処理をいたしますと、処理の時間が短くなります。また、図書館では年に一度蔵書点検を行っておりますが、この作業は資料の入れかえや配列作業そして資料の所在確認のためのバーコードリーダーでの1点ずつのデータを読み込むことなどを行っておりますので、このデータの読み込みに4日間ぐらいかかっております。しかし、ICタグを装備いたしますと専門の読み取り機を使いますので、配架したままでデータ読み込みが可能となりますので、作業効率が大幅に改善いたします。以上です。 ◆6番(松田吉嗣君) ただいまの答弁の中に自動貸出機のことが出てまいりました。今新しい図書館にはこの機器が設置され、図書サービスの向上が大幅に役立っているようでございますが、そこで三島市の公立の図書館においても導入を検討されてはいかがかと思いますが、この点について御見解をお伺いいたします。 ◎教育部長杉山孝二君) 自動貸出機の導入についてでございますけれども、自動貸出機は図書館の出入り口近くに置かれ、利用者自身が貸し出し処理を行うものです。利用者が貸し出しを希望する図書を貸出機の所定の場所に置くことによりまして、貸し出しの手続がされるものです。県内で自動貸出機を使って貸し出しを行っている図書館に来ますと、自動貸出機の利用の多い図書館と、逆に余り利用されず、カウンターでの処理のほうが多い図書館など、それぞれございました。自動貸出機に慣れていて、機械を使って貸し出し処理を行っている人や、カウンターが混み合っていると自動貸出機で手続をしている人、機械が苦手でカウンターで手続をしている人などさまざまでございます。自動貸出機を使った貸し出しの利点といたしましては、貸出機を使い慣れることにより、早く貸し出し手続ができるようになること、また、借り出す資料名を図書館職員に見られなくても済むというようなプライバシーの保護の点があるということでございます。 三島市立図書館での自動貸出機の導入についてでございますけども、図書や雑誌など全部の資料にICタグを張りつけなければなりませんので、その経費等も考え、先ほども申し上げましたが、今後、補助金等の財源措置が見込まれる折に検討していきたいというふうに考えております。 ◆6番(松田吉嗣君) ぜひともこのようなことは、お金は大変かかるということでございますが、前向きに検討していただきまして、早めの導入をお願いしたいと思っております。 前回の質問のときに、これからの図書館というものは市民のニーズに合った、時代に適合した情報拠点となるよう努力していきたいという部長の答弁もございました。電子書籍についてもそうでございまして、時代にとりおくれないように前向きにこの点についても御検討いただきたい、このことを要望して終わりとしたいと思います。 ○議長(佐藤晴君) 以上で、6番 松田吉嗣君の発言を打ち切ります。 議事の都合により、ここで休憩をします。 なお、再開は14時5分の予定です。 △休憩 午後1時49分 △再開 午後2時05分 ○議長(佐藤晴君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。---------------------------------------下山一美君 ○議長(佐藤晴君) 次に、22番 下山一美君の発言を許します。     〔22番 下山一美君登壇〕 ◆22番(下山一美君) 最初に、3月11日発生した東日本大震災の被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、昨日発生した震度6強の地震では、多くの市民が地震の恐怖を体感いたしました。東海地震とは直接の関係はないとされていますが、計画停電の時間と重なった今回の地震は、日ごろの地震への備えの大切さを再認識させるものでした。東日本大震災で大きな損傷を受けた東京電力、福島第一原子力発電所で冷却装置が壊れ、建屋も爆発した1、3号機に続き、4号機でも建屋内で爆発・火災が起き、高いレベルの放射性物質が外部に漏れたと見られる重大事態が発生しました。2号機でも炉心の核燃料が空だき状態になり、放射性物質を閉じ込めている格納容器の損傷の可能性も明らかになりました。万一放射性物質が一気に外に漏れ出せば、広範囲の放射能汚染も懸念される重大事態です。政府が先頭に立ち、あらゆる力を結集して事態の拡大を防ぐべきです。今回の事態における放射能汚染、被爆の実相は、一度制御能力を失った原発は、人間の手ではコントロールできないということを白日のもとにさらしました。放射能の恐怖とともに被害の実相を目の当たりにして、その原因をつくり出したものに対し、強い怒りを覚えます。当面、被災者への救援と被害地域の復興支援に全力を挙げながら、予想される東海地震の震源域の真上にある浜岡原子力発電所の存否も含めた諸問題を指摘しつつ、国の原子力行政の抜本的是正を強く要求するものです。 一般質問に入ります。最初に、国民健康保険税の引き上げ中止と負担軽減について伺います。 当局は、今年4月からの国民健康保険税を、平均的世帯で約2万円、総額で年間2億円の負担を被保険者に求める国保税引き上げを計画しています。本議会の最終日に、そのための条例改正案が審議される予定になっています。今回の値上げ案は低所得者に配慮したとされていますが、市民に多額の税負担を求めるものに変わりなく、課税所得50万円を超える被保険者世帯に増税し、最高で21.1%増、税額にして年額12万円を上回る税負担増を求めることになっています。国保被保険者世帯の多くは、年金受給額の減少など収入減や社会保障費の負担増などにより生活が困難に直面しているのが実態です。そのため、国保税の納付状況を見ると18.02%、被保険者世帯のおよそ5件に1件が税の未納となっています。その上さらに負担を引き上げようとする今回の国保税値上げ案は、到底受け入れることはできません。 市内の幾つかの団体で構成する「三島市医療と福祉を良くする会」から、1,138名の署名をつけて市長に国保税引き上げ中止と負担軽減を求める陳情を行いました。その際、市長は市民に対し、「皆さんの陳情の趣旨はわかるが、市の困難な財政状況を理解してほしい」と語っています。しかし、健康保険などと比較しても負担の重い国保税をさらに引き上げることは、市民の暮らしを一層困難に向かわせることになり、容認できません。自治体の役割は住民福祉の増進を図ることにあり、今回の増税がそれに反することは明らかであります。そこで、値上げ中止を求める立場から、幾つかの質問をいたします。 最初に、国保税の未納の実態について、2008年度から今年度までの収納率及びおおよその所得段階ごとの未納世帯数とその割合、2010年度の未納総額をお答えください。 次に、国保税未納世帯に対し、制裁的に発行されている短期保険証及び資格証明書の交付件数についてお答えください。 また、2009年度及び2010年度の国保税を含む税未納を理由とした差し押さえの件数について御報告ください。 次に、18歳までの医療費を無料にについて質問をいたします。 三島市では、昨年4月から、それまで小学6年生までが対象であった子ども医療費助成は、対象を中学3年生まで拡大して実施されています。昨年10月1日現在、県内35自治体のうち中学3年生までを医療費助成の対象とする自治体は16あり、そのうち西伊豆町では18歳未満までを対象としています。また、通院・入院ともに自己負担金の無料化は8自治体で実施されています。私は、三島市の子育て支援をさらに充実させるべきとの立場で、医療費助成の対象を18歳まで拡大し、窓口で支払う一部負担金の無料化を提案いたします。 そこで壇上からは、まず、本年度から拡大された中学1年生から3年生までの医療費助成の総額が幾らかお尋ねいたします。 次に、夜間対応型訪問介護の実施について質問いたします。 夜間対応型訪問介護は、自宅で介護を受けている要介護者を対象に、夜間定期的な巡回訪問または連絡により、自宅でヘルパーなどから入浴、排せつ、食事等の介護、その他の日常生活を支援することを言いますが、介護サービスの中でも地域密着型サービスの一つに位置づけられています。ところが、三島市の2011年度までの介護保険事業計画には、給付料がゼロとして実施が予定されていません。 そこで私は、昨年9月の一般質問で、三島市内では既に高齢者ひとり暮らしの世帯が5,000件を超え、高齢者夫妻のみの世帯が4,000件を超え、合計9,000件を大きく上回る高齢者世帯の安心安全な生活、とりわけ夜間の生活を支援する夜間にホームヘルパーなどが訪問する制度を提案いたしました。その際に、2007年に三島市が実施した高齢者実態調査で、自分に介護が必要になった場合及び家族に介護が必要になった場合の介護についての希望は、「自宅で介護してほしい」が52%から58%にもなることを紹介し、居宅サービスが欠かせないことを指摘いたしました。実際にサービスの種別による利用者の数は、居宅サービス及び地域密着型サービスが75.9%、施設サービスが24.1%となっている。要介護者は介護サービスの多くを自宅で受けていることを紹介して、居宅サービスの充実の必要性を強調いたしました。日中は給食の配食サービスで、安否確認や訪問、デイサービスなど各種のサービスで高齢者世帯には目配りがされています。しかし、夜間になるとそれらのほとんどがなくなり、不安を覚える高齢者は少なくありません。国の動向を踏まえながら積極的な対応を求めますが、まず、昨年の一般質問で夜間対応型訪問介護の実施を提案した際に、当局からは調査研究するとの答弁がされましたが、その後の状況について伺います。 以上で、壇上からの質問を終わり、残余の質問は自席にて行います。 ◎財政部参事(土屋主久君) 下山議員の御質問にお答えいたします。 国保税の現年度分の収納率の推移、所得階層ごとに所得世帯数の割合、平成21年度末の現年及び過年の滞納総額、差し押さえ対象者人数及び差し押さえ人数についての4点について、順次お答えいたします。 最初に、現年度分の収納率の推移でございますが、平成19年度は91.09%、平成20年度は、納付率がよい75歳以上の方が後期高齢者医療制度へ移行したことから全国的に低下しており、88.82%、平成21年度は88.24%という状況でございます。しかしながら平成22年度の収納状況につきましては、平成23年2月末現在での対前年度比較において、0.99ポイントアップという状況でございます。 なお、平成21年度においては過年度分の収納率が向上したことから、現年、過年合計の収納率はアップしており、対前年度比較では1.29ポイントのアップであり、これは県下第3位の伸びとなっております。 次に、所得階層ごとの平成21年度現年度分の滞納世帯数と割合でございますが、滞納世帯の総数は3,473世帯となっており、うち所得なしでは滞納世帯が1,099世帯で、割合は31.6%、1円以上450万円以下では滞納世帯が2,277世帯で割合は65.6%、450万1円以上900万円以下では、滞納世帯が89世帯で割合は2.6%、900万1円以上では滞納世帯が8世帯で、0.2%という状況でございます。 次に、平成21年度末の現年、過年を含む滞納総額でございますが、16億7,621万6,219円となっております。 次に、差し押さえ対象者人数及び差し押さえ者人数についてお答えいたします。 差し押さえは、督促状発送後10日を経過して完納とならない場合で、現年度分及び過年度分の滞納者が対象となります。平成20年度は、対象者4,457人に対し差し押さえ失効37人、うち48.65%に当たる18人が分納誓約しており、平成21年度は対象者4,964人に対し、差し押さえ失効188人、うち58.51%に当たる110人が分納誓約に至っております。以上でございます。 ◎環境市民部長(小池満君) 次に、短期保険証、資格証明書の交付件数についてお答えいたします。 平成22年4月1日時点で、短期保険証は1,300世帯、資格証明書は130世帯に交付しております。また、平成23年2月末時点では、短期保険証が1,494世帯、資格証明書が61世帯となっております。以上でございます。 ◎民生部長兼福祉事務所長(土屋正雄君) 私のほうからは、中学1年生から3年生までの医療費助成額と、夜間対応型訪問介護についてお答えをします。 初めに、2010年4月から実施をしました中学1年生から3年生までの医療費助成の総額につきましては、現時点で助成額は11月までの分となっておりますので、年間助成総額を算出するには、11月までに支出した月額の平均を出しまして、それに基づいて算出しますと、総額につきましては約4,300万円程度を見込んでおります。 次に、夜間対応型訪問介護の調査研究の状況についてでありますが、夜間対応型訪問介護につきましては、家族の介護負担の軽減を図り、要介護高齢者の在宅生活を支援する目的で、平成18年に創設されたものです。国の想定では、人口規模が20万人から30万人程度の都市で、利用対象者を300人から400人と見込んでおりました。しかし、夜間対応型訪問介護の利用者数は全国で5,800人、事業所につきましては107事業所にとどまっていることがわかりました。また、県内の実施状況につきましては、浜松市、静岡市、磐田市にある3事業所だけが行っております。平成21年度の利用状況につきましては、静岡市の事業所が29人、浜松市の事業所が18人、磐田市の事業所が6人で、各事業所とも国の想定を大幅に下回り、夜間対応型訪問介護事業の単体での経営が厳しく、その他の居宅サービス等の収入で補っているとのことでありました。 利用の伸びない理由を聞きますと、紙おむつの技術革新で保水能力が高くなっていることや、家族以外の方に自宅のかぎを預けること等への抵抗感、また、夜間に人が出入りすることへの近所への気兼ねなどがわかりました。以上でございます。 ◆22番(下山一美君) それでは、自席から順次質問をさせていただきます。 最初に、国民健康保険の問題です。壇上で私は国民健康保険の被保険者の実態について示しながら、市民の声、市長に対する陳情に寄せられた市民の声も御紹介をし、今、国保税を引き上げるときではない。むしろ負担を軽減するときではないかという、市民の声を代表した発言もいたしました。しかし、当局からは本議会に条例改正案が提案されていて、壇上でも申し上げましたように最終日にその審議が行われる予定になっております。少なくない市民が、この状況、結果を注目しているものと思われますが、私はそうした市民の声にこたえる意味でも、今回質問をしたいと考えました。改めて自席からの質問ですが、そうした国保税の引き上げが適正かどうか、妥当かどうかということを、幾つかの数字を確認しながら検証していきたいと思いますが、最初に自席からは、県内にある市立もしくは公立、組合立ということもあると思いますけども、そうした病院のある自治体での病院会計、ほとんどの病院が独立の病院会計を持っておりますので、そうした病院会計への一般会計からの繰り出し金額はどの程度か、まず、御報告をいただきたいと思います。 本議場でも、随分以前でしたけれども国保税の問題を議論した際に、私は県内の人口10万人以上の自治体でほとんどが市立病院、公立病院を保有していることを申し上げ、その当時、たしか一般会計からの病院会計への繰り出しが相当規模に上る。それは1億円、2億円ではなくて、10億円を超えるような、上回るような繰り出しがあるという実態を語ったことを覚えておりますが、最近の状況について当局から御答弁をいただきたいと思います。 ◎環境市民部長(小池満君) 県内の市立病院のある自治体での病院会計への一般会計からの繰り出しと金額は幾らかについての御質問にお答えします。 政令指定都市の静岡市、浜松市を除く県内21市中では、13市が市立病院を運営しておりまして、一般会計から病院会計への基準額を超える繰入金は、平成20年度の多い順に申し上げますと、御前崎市が約8億3,700万円、富士市が約7億7,100万円、沼津市が約6億9,600万円などとなっており、13市中9市が繰り入れを行っております。ちなみに富士宮市、島田市、藤枝市、菊川市の4市では、基準額を超える繰り入れは行っていないという状況でございます。以上です。 ◆22番(下山一美君) ただいま御報告がありましたように、政令市を除く上位3市でも、御前崎市、富士市、沼津市でもそれぞれ8億円、7億円、6億円を超える一般会計からの繰り出し、繰り入れといいましょうか、それを行っているということが御報告がされました。このように今どの自治体でも、全国どこでも病院の運営は困難を極めているということは間違いない事実ですが、そうしたことを背景にして一般会計からの繰り入れを行い、病院会計の安定的な維持、運営を図っているというのが実態でございます。しかし、三島市には自治体病院がございません。市立病院がございません。 そこで、三島市独自に行っている事業として何があるかということを考えますと、三島社会保険病院に医師会を通じてということになりますけれども、ICU、CCUの病床2床を確保するという事業を行っているというふうに思います。これは合計でたしか2,350万円程度だったと思いますけれども、その程度の支出を行っているというふうに思います。そうしますと、先ほど御紹介また報告いただいた各市と比べても、8億円、7億円、6億円という繰り出しを行っている自治体と比べても、三島市のいわゆる病院事業といいますか、医療事業に対する特段の支出が極めて少額で済んでいるといいますか、少ないということがここでは明らかになるのではないかと私は思います。これを一つ踏まえたいと思います。 次に、今回の国保税の引き上げを回避したいというふうに私は考えていますが、そのためには当局は来年度と再来年度、国保税収が国保の支出に比べて不足するんだということを言っておりますけれども、その不足する税額を全額一般会計からの繰り入れで対応するというふうにした場合に、一体幾らかかるんでしょうか。必要でしょうか。 ◎環境市民部長(小池満君) 今回の保険税見直しの提案に対して、それをすべて一般会計のほうから繰り入れた場合に全額幾らになるのかという御質問ですが、今回の見直しの根拠となります平成23年、平成24年度の2年間の推計では約8億円の財源不足が見込まれております。この不足分すべてを一般会計から繰入金で賄おうとしますと、平成23年度では充当可能な基金積立金の約1億7,000万円をすべて取り崩したといたしましても、新たに約1億5,000万円の追加繰り入れが必要となりまして、法定外繰入金を平成22年度の約2億6,000万円から約4億4,000万円に、繰入金総額では約8億5,000万円から約10億4,000万円の増額が必要と見込まれております。さらに平成24年度では、新たに約6億5,000万円の追加繰り入れが必要で、法定外繰入金は約9億4,000万円に、繰入金総額では約15億3,000万円に膨れ上がると見込まれるところでございます。以上です。 ◆22番(下山一美君) 大変大きな金額が必要になってくるということですけども、これは一定の当局が考えたシナリオといいますか、根拠があるわけですね。それはいろいろあると思いますけれども、1つは、毎年度医療費が厚生労働省が示した3%から4%程度増額するだろうということを、1つは根拠にしております。それからもう1つ、ということがありますので、それが大きな理由なんですが、それが実際と異なった場合には、簡単に言えば少なかった場合にはそれほどの支出は要らないということにもなりますので、私は国民健康保険運営協議会の場でも、今年度仮に引き上げする場合でも、平成24年度の国保税の確定に当たって早急に必要な段階で早めに医療費の実態を検証して、平成24年度以降の国保税のあり方について適正な検討をすべきだという提案をしておりますけれども、そのように厚生労働省の基準が必ず当たるといいますか、そのとおりに医療費が増えていくということは必ずしも明確ではないわけですので、そのあたりの検証が必要になってきます。 今回、当局が2年間で8億円の財源不足が見込まれるという理由を示している一つの理由を、このように言っています。景気の低迷による被保険者の所得の減少で、平成22年度現年分の国保税の調定額が、平成21年度と比較し、約2億3,000万円減少していると。これは既に国民健康保険運営協議会の場でもそのとおり推移しているということが部長等からも報告がありました。もしそうであるならば、簡単に言えば景気が悪くて収入が減っていますよと、収入を根拠にした被保険者からの地方税がそれだけ減らざるを得ないとするならば、そういう方々が平成23年度、平成24年度に一挙に景気が好転をして、収入や所得が一挙に引き上がるということがない限りは、新たにその方々を対象にして増税をしたとしても、そこには極めて大きな矛盾しか発生しない。矛盾が発生するというふうに言えるんじゃないでしょうか。 その矛盾というのは何かというと、先ほど冒頭参事からも報告があったんですが、大変大きな滞納というおそれです。私は滞納というよりも未納というふうに被保険者の立場から言葉を選びましたけれども、行政側から言えば滞納ですが、16億円という金額が、先ほど16億7,621万円というのがありましたけれども、さらに大きな滞納が生じることになってしまうのではないかと。もちろん担税能力のある方も少なくないと思いますのですべてとは言いませんけれども、もともと収入が前年に比べて2億3,000万円も減少するということが当局自身が認めていらっしゃる、また事実そうだということを御報告もされた、そういう方々に対して、改めて最高で前年比21%、年額で12万円もの増税を求めるということは、その行為自体に矛盾があるのではないかと私は思います。そうしたやり方について、行政当局として、担当課としてどのようにお考えでしょうか。 私は市長にお伺いをしたいんですが、1つは、今日の国保制度が困難に直面している理由をどのようにお考えでしょうか。一般的に、国民健康保険運営協議会でも私は再三述べるときもありました。また、一般質問等でもやってきましたけれども、やはり本来国民皆保険制度のもとで国が責任を持つべき医療制度であるにもかかわらず、この二十数年間の間に国庫負担金を大幅に減額してきた、その国がみずからの責任をあえて言えば投げ打ってきた、そこに大きな理由があるわけですけども、そうしたことも含めて、またそのような認識を市長はお持ちかどうかも含めて見解をお尋ねしたいと思いますし、もう1つ、国民健康保険というのは多くの議論の場で相互扶助の制度だと。税を負担し、いわゆる保険料を負担をして、それに応じた受益を受けるのが相互扶助という考えですけども、そうなんだという議論も最近行われた国民健康保険運営協議会でもされました。一方で、そうであるならば、国保税を払わない人は本来の義務を果たしてないんだから、医療を受ける権利すらないといわんばかりの議論がありました。果たしてそうでしょうか。私は、社会保障制度の一環と考えますけども、市長はいかがでしょう。 もう1つ、今日の市民生活の実態を考慮しますと、今は国保税を引き上げるときではなく、むしろ負担を軽減すべきだと。せめて財政運営上困難があるならば引き上げを思いとどめて、市がみずからの努力をして、市民に対して国保税の安定的な運営を市が努力をして図っているということを示すこと、これが今大事ではないかと思いますが、市長の見解を伺います。 ◎市長(豊岡武士君) 下山議員にお答えをいたします。 今日の国保制度の困難な理由についてということと、それから国民健康保険制度、下山議員しっかりと御存じのとおりでございますけれども、今日の国民健康保険制度の困難な理由についてでありますけれども、この制度は被用者保険や共済組合、75歳以上の後期高齢者医療制度以外の地域住民が加入する国民皆保険の中核的役割を担う公的医療保険制度であるわけであります。当初、農家の方や自営業者を中心として発足いたしました国保も、近年では長引く景気の低迷によりまして、所得全体が御指摘のとおり落ち込んでいる中で、無職者や非正規雇用などの低所得者の割合が増え、国保税の収入が減少しているわけでございます。さらに団塊の世代が企業等から退職したことに伴う国保への加入者の増加によります高齢化や医療の高度化によりまして、医療費等は増加の一途をたどっておりまして、国保財政は構造的な問題を抱える中で大変厳しい運営が続くものと認識しております。下山議員も国の責任があるんじゃないかというようなお話ございましたけれども、そうした中で構造的な問題があるというふうに認識をいたしておるところでございます。 次に、負担軽減についてでありますけれども、私自身も保険税の見直しを決して望んでいるわけではありません。市長就任早々担当より見直しの相談がございましたが、できる限り加入者の皆様の新たな御負担にならないよう求めてきたところでございます。しかしながら基金を取り崩しましても、なお平成23、平成24年度の2年間で約8億円の財源不足が見込まれるわけであります。これを一般会計からの繰入金で補てんするとなりますと、現在の繰入金総額約8,500万円が平成24年度には15億円を超え、市全体の財政運営に大きな影響を及ぼし、福祉、教育等他の事業に支障を来すことが懸念されてまいります。福祉も幅広くさまざまなニーズもございますし、教育もしかりでございます。そのような他の事業に支障を来すということが、大変懸念されるわけでございます。 加えて一般会計からの法定外の繰り入れにつきましては、御存じのとおり国民健康保険運営協議会からの答申の附帯意見にもございましたが、市民の約7割に当たる方が健康保険に加入し、保険料を支払っていらっしゃる方々からいたしますと、市税で賄われている一般会計から国民健康保険特別会計に繰り入れを行うことは、市税の使い方として公平公正さに欠けるとの御意見も根強くあるところでございます。したがいまして不足額のすべてを一般会計から補てんすることは、税の公正な使い方、負担の公平性の観点からも適切ではないと考える次第でございます。このたびの見直しは、これらのことを踏まえる中で、当市国保制度の健全な運営のために避けて通れない課題に対する対策として、さきの国民健康保険運営協議会の審議、御答申を経て御提案を申し上げているものでございます。 国保加入者の皆様には、新たに御負担をいただく方もいらっしゃるわけでございますが、加入者の3割に当たる所得の低い皆様に、今以上の御負担を求めないということとともに、保険税を構成する税率や均等割額のバランスの見直しや基金の取り崩し、さらには2年間の不足分の半分に当たります4億円を一般会計から追加補てんとして工面するなど、可能な限り負担軽減に努めた提案でございますので、御理解をいただきますようお願いを申し上げます。 それから、最後のセーフティネットとして、社会保障への考え方はという御質問もあったかと思います。国民健康保険は憲法に定める社会保障制度の一環として実施される医療保険制度であり、保険の方式を用いて経済的な保障をしようとするものであります。昨今、御指摘のありましたように、国民健康保険制度を取り巻く情勢は、社会経済状況の変化や高齢化の進展等により構造的な問題として低所得者の割合が増加し、最後のセーフティネット、社会保障制度としての性格が求められてきております。しかしながら限られた予算の中で市民福祉の向上のため、さまざまな市民ニーズに答えなければならない地方自治体にとりましては、国保保険者として相互扶助の精神を旨とし、適正かつ公平な保険料、保険税の負担により健全な事業運営を図ることが責務と考えております。国保制度の根本的な問題であります社会保障の考え方につきましては、法を超えて言及すべき立場にはないというふうにも考えております。以上であります。 ◆22番(下山一美君) 最初の御答弁で、市長は国民健康保険を公的医療保険制度だとお答えになりました。一番最後の御答弁の中で、社会保障の一環ではあるけれども、相互扶助の精神に基づく公的な医療制度だというような趣旨の発言もされました。次の議会というのを私は与えられておりませんので、万一といいますか、希望するところですけどもそういう場が与えられたならば、引き続き市長とはこの問題で議論をしていきたいと思いますけれども、国民健康保険を相互扶助の精神で、それぞれがお金を出し合って維持していく公的な医療保険制度だということだけにとどめてしまう考えですと、市長御自身が先ほどおっしゃった最後のセーフティネット、さらには今日の状況の中で一層その必要性が高まる社会保障としての性格がゆがめられてしまうというふうに私は思いますので、そのあたりの議論を今後していきたいと思います。くれぐれもお金がなければ医療を受けられないという実態が発生しないような、温かな行政を進めるべきだと。 今回、御紹介していただきましたように、県内の自治体病院を持っている多くが億単位、その金額も8億円、7億円、6億円という上位ですけども、大変大きなものを単年度で一般会計から繰り入れをしています。2年間にすれば十数億円から20億円近いものです。三島市は先ほども紹介しましたように、幸か不幸か市立病院を持っておりませんので、ICU、CCUの病床確保、1年間で2,350万円程度の支出で一応は済んでいるわけです。そうしたことを考えたときに、市民の命をあずかる三島市として、また、住民福祉の増進が最高の使命である行政として、今やるべきことは市民に負担増を求めるのではなく、せめてそれを抑えること、行政自身が努力をすること、そのことではないでしょうか。ぜひそれは市民の声として聞き届けていただきたいと、重ねてお願いを申し上げます。 次に、18歳までの医療費を無料について質問いたします。 時間が迫ってまいりましたので縮めていきますけれども、児童福祉法及び子どもの権利条約では、子どもは18歳未満まで、18歳までが子どもだというふうに位置づけられております。しかし、三島市総合福祉手当に関する条例、要するに子ども医療費の助成を規定した条例の中では、その第11条の6で、対象年齢については15歳未満というふうにされております。そこで、三島市は昨年4月から中学3年生まで、簡単にいえば15歳までの医療費助成に枠を拡大したわけですが、新たに16歳から18歳未満までの医療費助成を行うとすれば幾らかかると予想されますか。端的にお願いします。 ◎民生部長兼福祉事務所長(土屋正雄君) 高校1年生から3年生までの医療費助成額は幾らかについてでありますが、高校生まで引き上げた場合、中学生よりも疾病にかかる率が少ないと想定をしまして、中学生で試算した総額の約90%を見込みまして、3,970万円程度が必要になってくるのではないかと考えております。 ◆22番(下山一美君) 併せて医療費助成を行った場合に、一部負担金をなくすといういわゆる完全無料にする場合に幾ら必要になるか、試算があれば教えてください。 ◎民生部長兼福祉事務所長(土屋正雄君) 医療費助成の無料化のために幾ら必要かということですけども、入院で平成22年度の実績から試算をしますと、通院で御負担をいただいている金額は約9,000万円、そして入院で御負担をいただいている金額が約200万円という推計額になりまして、合わせまして無料にするためには9,200万円の経費が加算をされてくるという計算をしております。以上です。 ◆22番(下山一美君) そうしますと、新たに16歳から18歳未満までの医療費助成が3,970万ですから約4,000万円、そして医療費助成9,200万円を足すと1億3,000万円から1億3,500万円程度ということになります。この金額について、先ほど市長からは国保についてもこれ以上は出せないというお話がありましたので、新たな福祉行政の成果というのは、豊岡市政においてはあり得ないということになってしまうんですが、決してそうではないと思いますよね。やはり市長も必要と判断されれば、それはどんなに苦しくても住民福祉の増進のためには税金を拠出するということはもう当然というふうに考えていらっしゃいますので、私は子ども医療費を西伊豆町のように18歳まで通院、入院も対象にし、しかも無料にするということは、市長のお考え方一つで可能になってくるんじゃないかと思いますが、市長御自身どのようにお考えでしょうか。 ◎市長(豊岡武士君) 子ども医療費助成を18歳未満まで拡大することについての見解ということについてであります。 子ども医療費の助成事業は、今までも多くの議員の皆様から御質問をいただいてきていると承知をいたしております。その結果といたしまして、平成20年度を皮切りに、徐々にではありますが対象の引き上げを実施することができ、平成22年度からは県内でも最も多い市町が実施しております、入・通院ともに中学3年生までを対象とすることができております。現在、県内35市町の中で、入・通院とも中学3年生までを対象として実施している市町は9市9町の18市町となっております。この点につきましては県議会でも随分中学3年まで、県みずから入院・通院とも補助すべきじゃないかといったような意見は、県議会議員の中でかなり出ましたけれども、結果としまして入院だけというような対応になっているわけですね。なかなか通院までを県としても負担をし切れないよというような、現状ではなっているんではないかというように思います。 そういう中で、議員御提案の18歳未満まで拡大して実施しているのは、西伊豆町と、入院だけを対象とした沼津市の2市町であります。子ども医療費助成事業につきましては、私も常々同じ県内であるのに格差が生じるのはいかがかというふうに考えておりましたので、まず、市町が足並みをそろえられるように、県の基準は中学3年生まで引き上げていただくことをまず要望していきたいというふうに考えます。 先ほど高校1年生から3年生まで引き上げた場合や、無料化するためには幾ら必要かとの御質問に対して、部長からお答えさせていただきましたように、一つの事業を実施していくには多額の事業費が必要となりますので、何を優先すべきかは慎重に考え、取り組むことが大事であるというふうに考えております。いずれにいたしましても、限られた財源の中で有効な子育て支援策とはどのようなものか、何が必要か、議員の御提案も含め今後も慎重に研究してまいりたいと考えております。以上であります。 ◆22番(下山一美君) 次に、夜間対応型の訪問介護事業について質問をさせていただきます。 三島市では、現在の介護保険事業計画には介護保険法の第8条第15項に定められたこの事業が位置づけられておりません。2012年度から始まる新たな計画年度に対応する介護保険事業計画には、私はこの事業を位置づけるべきじゃないかというふうに考えているところです。3月12日付の新聞報道によりますと、政府が今月11日に介護保険法関連法案を閣議決定して、要支援者を自治体独自の判断で予防給付から外すということもしながらも、新設される介護予防を日常生活支援相互事業に移すということを盛り込んでいる。さらにその改正法案の中では、2011年度末から17年度末までの6年間、療養病床の廃止期間を延長するということと併せて、24時間対応の地域巡回型訪問サービスの創設も示しているというふうに聞いております。在宅での生活継続を希望する国民の声にこたえる形で、地域巡回型訪問サービスの新設というのは、私は歓迎するところです。しかし、それによって施設サービスが一方で抑制されるということがあってはならないというふうにも思いますけれども、三島市における新たな年度の介護保険事業計画にこれを位置づけるべきだと私は考えますが、担当部長としていかがでしょうか。端的にお願いします。 ◎民生部長兼福祉事務所長(土屋正雄君) 介護保険事業計画のほうに新しい24時間地域巡回型訪問サービスを位置づけるべきではないかというふうな御質問であります。三島市のほうでは、先ほども申し上げましたように夜間対応型訪問介護については、全国的に見ても普及が進まないということから、今回国のほうでも介護保険法を一部改正しまして、先ほど議員から御紹介がありました夜間対応型訪問介護を含めました24時間地域巡回型訪問サービスの創設が検討されております。そういう中で、三島市としてもその動向や詳細を見きわめながら、次期の計画のほうで位置づけることを検討していきたいと考えております。以上でございます。 ◆22番(下山一美君) 先ほどもお話がありましたように夜間のみの訪問介護というのは、サービスの提供に非常な資金も必要になるにもかかわらずニーズが少ないと。これは日本独特の環境があると思いますけれども、そうしたものを提供する困難を解消するために、24時間対応の地域巡回型サービスに形を変えた上で対応をしていくということと、さらに千葉県浦安市では、障がい者の方も対象にした訪問介護をされて事業を継続されているというように聞いておりますので、事業実施に必要な研究検証もさらに深めていただいて、そうしたことの積極的な対応をお願いしたいと思います。 私は、最後に市長に、改めて高齢者福祉についてもお尋ねをしたいと思いますけれども、高齢者福祉事業は市長ももちろん御承知のとおり重要かつ喫緊の課題がたくさんあると思います。特別養護老人ホームへのニーズもたくさんありますけれども、私は高齢者が自宅で安全安心に過ごせるような施策が今重要になってきている、私はそのように思いますが、市長の高齢者福祉、介護保険を中心にした高齢者福祉についてのお考えをここで御披露、披瀝していただいて、今後の三島市の対応について語っていただければと思いますが、短時間ですが御答弁をよろしくお願いします。 ◎市長(豊岡武士君) 高齢者が生きがいを持って、いつまでも健康で、尊厳を持って暮らすことができることは、だれしも望んでいることであると存じます。そのためには、高齢者の生きがいづくりや健康づくりによる介護予防がまず必要であるというふうに考えております。そこで、平成23年度の機構改革では、スポーツ振興課を教育委員会から市長部局へ移管し、高齢の方々はもとより市民の皆様全員の体力づくりや健康づくりを推進していく考えであります。また、高齢や疾病により意に反して介護が必要になった場合でも、高齢者が住み慣れた地域で安心して穏やかに暮らせるためには、地域での孤立化や無縁化を防ぎ、地域で見守る体制を構築していかなければならないというふうに考えております。 そこで、平成23年度には各小学校区において市民会議を持とうと、市民会議を開催していこうというふうに計画をいたしておりまして、それぞれの地域が抱える課題を抽出をさせていただいて…… ○議長(佐藤晴君) 回答の整理をお願いします。 ◎市長(豊岡武士君) 地域の持つ力の活用や地域間の連携において、しっかりと議論をしていただく予定といたしております。いずれにいたしましても、来年度、三島市高齢者保健福祉及び介護保険運営懇話会に、第6次高齢者保健福祉計画及び第5期介護保険事業計画を策定していただくためのいろいろな提言をさせていただきますので、その中で次代に即した介護サービスが図れるよう計画を策定してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○議長(佐藤晴君) 以上で、22番 下山一美君の発言を打ち切ります。 議事の都合により、ここで休憩をいたします。 なお、再開は15時10分の予定です。 △休憩 午後2時55分 △再開 午後3時10分 ○議長(佐藤晴君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。--------------------------------------- △志村肇君 ○議長(佐藤晴君) 次に、18番 志村 肇君の発言を許します。     〔18番 志村 肇君登壇〕 ◆18番(志村肇君) 質問に先立ち、一言申し上げます。 3月11日の午後発生した東北地方太平洋沖地震で被災された方やお亡くなりになられた皆様に、お悔やみとお見舞いを申し上げます。今回の地震により、想像を絶する津波の圧倒的な力に愕然としました。東海地震に備えて三島市も各種のプログラムを用意していますが、津波に対する対策は余り考えられていなかったように思います。しかし、今回の津波の力を考えますと、狩野川を津波がさかのぼることが予想されますし、その狩野川に流れ込んでいる大場川にも影響が出るものと考えた対策が必要だと感じたところであります。また、福島第一、第二原子力発電所から原子力緊急事態宣言が出され、炉心溶融と水素爆発などが起き、被曝した住民が出るなど重大な事態になりました。以前から活断層の上に建設されていると言われる浜岡原子力発電所が万一破壊されて放射能が拡散しますと、その被害は静岡県から首都圏に及ぶと言われており、今回の地震規模に放射能汚染が加わることを考えますと、日本沈没ともなりかねません。東海地震が済むまでは、原子力発電所の運転を休止するなどの対策が求められるのではないでしょうか。 それでは、一般質問を行います。 まず、「食育推進全国大会を契機に健康・スポーツ政策への展開を」についてであります。 来る6月18、19日の両日、第6回食育推進全国大会が、「食のもてなし、知る・つくる・楽しむ~ふじのくに食の都へようこそ~」をテーマに三島市で開催されます。このことは、全国に三島市を知っていただくよい機会ですので、市を挙げてのしっかりした受け入れ態勢を期待しております。この大会は、食育に関する学術的な講演などとともに、ご当地グルメ会場として楽寿園、日本大学、三嶋大社が予定をされております。楽寿園会場は、駅前口の広場を利用して開催するとの考えのようですが、私は楽寿園を開放してグルメ会場を拡大し、通り抜けさせることで天然記念物の小浜池やジオパークの一たんを担う溶岩流を見たり、三島市の顔の一つである源兵衛川を歩いたり、新しく整備された蓮馨寺境内を抜けてメーンの大通りを三嶋大社方面に歩いてもらうことが、三島のまちを知っていただく意味では大変効果的だと考えております。そこで、楽寿園会場の取り組みをどのように計画されているか、まず、伺います。 次に、昨今流行のご当地グルメは安くておいしいというテーマですけれども、これからは多少高くても安心安全なものを口にするという意識を高め、健康グルメに発展させることが求められると考えます。三島市は健康増進計画を策定するとのことですが、内容より健康面に力点を置き、市民と行政そして農商工が一体となった活動ができるよう一段の努力が必要だと考えるところであります。 過日、私ども緑水会は、埼玉県坂戸市に視察してまいりました。坂戸市は、食育の取り組みについてのテーマを「葉酸プロジェクト」として推進しておりました。この葉酸というのは葉っぱの葉と酸素の酸という、そういう葉酸でございますけれども、この葉酸を利用した料理を提供する和食・洋食店、お菓子屋、パン屋さん等々が50店舗以上あり、まちを挙げての取り組みが浸透しているように感じました。これらの運動は、市民主導の地域コミュニティー再構築による健康づくり政策の中で進められておりました。葉酸を摂取することで認知症の予防ができたり、脳卒中の死亡率が減少するなどの効果が期待されており、坂戸市の場合、国民健康保険の想定医療費と実際医療費を比較すると、平成18年度では6億円、平成19年度では8億6,000万円、平成20年度では7億7,000万円も少なくなったというデータを紹介されました。また、第1号被保険者の1人当たりの介護給付費も、埼玉県下最少額との説明を受けました。これらは大いに見習うべき政策ではないでしょうか。 ところで、葉酸とはどのようなものでしょうか。紹介させていただきます。葉酸とは、細胞分裂やDNAの形成に必要不可欠な成分があり、中でも妊婦さんの場合、おなかの中の赤ちゃんを成長させるためにも欠かすことができない栄養素となっており、葉酸は妊婦のビタミンという別名も持っています。胎児は、人が成長していく中でも一番活発に細胞分裂が行われている時期ですので、極端に葉酸が不足してしまうと、無脳症や二分脊椎などの神経管閉鎖障害などが発生する危険性があるというデータがあります。障害が生じるのは認識してから4週くらいまでとされていますので、妊婦さんは葉酸を意識しながら摂取するように心がける必要があります。この葉酸は、緑色の野菜、箱根西麓で栽培されているホウレンソウやブロッコリー等々に多く含まれているので、大いに啓蒙すべきであります。加えて葉酸に詳しい日本大学の中島久男教授の資料には、子宮がん、肺がん、大腸がんへの効果が明らかだとも述べられております。 そこで伺います。市長は産科センター構想をお持ちですけれども、施設整備と同様に妊婦に必要な食材、葉酸等の効用を速やかに広めることが、健康な出産や健康都市三島を推進することにつながると考えます。葉酸の活用を含め健康都市三島について、市長はどのようにお考えでしょうか、お尋ねをいたします。 次に、「新しい(仮称)市立博物館はまちおこしと連動すべきだ」に移らせていただきます。 前職の小池市長は、「博物館建設に特段のこだわりはない。耐震補強費用に社会資本整備総合交付金や起債を充てることで、実質的には耐震補強費程度の負担で新築できるというので建て直すことにした」と答弁し、理念はなかったのであります。豊岡市長になり、郷土資料館の建設が1年先送りになりましたが、これにより十分な検討期間が生まれたことはよい判断であったと評価をするところであります。そもそも博物館の機能は、古いものを収集して展示すればよいというだけのものではなく、理念がなければなりません。博物館の骨格は、コレクション、教育、経営の3つと言われております。コレクションとは、もし博物館がなくなったとしてもコレクションは残っていくという考え方をもとに保存すべきだということでありまして、教育とは、展示、教育、普及、サービスを含むものであります。経営とは、日本の博物館に今まで欠けていたもので、例えば入館料を払ってでも行きたいと思う企画力があるか、設置者の責任を含めて考えることであります。欧米の博物館先進国では、斬新で高度の内容を持った展示や教育活動が展開され、それに対する社会的支持も高いと言われています。 そのような観点から現状の計画を見てみますと、展示品をいかに見せるかというところに力点が置かれた設計で、柔軟性に欠けているというふうに思います。愛知県の師勝町歴史民俗資料館、この師勝町というのは現北名古屋市だそうですけれども、別名、昭和日常博物館と言われ、昭和20年から昭和30年代のなつかしい生活用具などを保存し、当時の路地裏まで館内に再現していて、訪れたお年寄りたちの目の輝きが違う、孫や娘に一生懸命説明する姿が実に楽しそうだったということから、現実への適応能力の衰えが目立ち生活の中で自信のない痴呆老人が、昔話をするときは生き生きと自信を持って話す、現実の生活の中で自信を取り戻し、適応がよくなった、他人への関心が高まり交流が深まったという効果があったという例を聞きまして、私は回想療法への対応も考えた施設であってほしいと願うところであります。 そこでお尋ねしますが、新しい博物館に回想療法等を取り入れるなど柔軟な使い方ができる施設とする考えがあるかどうか伺います。 最後の、出を制す行革推進委員会等の設置を考えよについては、自席でお尋ねすることとし、1回目の質問を終わります。 ◎市長(豊岡武士君) 志村議員にお答えをいたします。 健康な出産等につながる葉酸の活用を含め、健康都市三島の推進をどのように考えるかという御質問にお答えをさせていただきます。 母体とこれから生まれてくる子どもたちの健康面から、妊婦が口にする食材は、栄養面ばかりでなく食育の観点からも大きな課題と理解をいたしております。議員に御指摘いただいたとおり、葉酸は細胞分裂などに深くかかわる栄養素で、受胎時の不足による無脳症などの神経管閉鎖障害の予防を初め動脈硬化や認知症の予防にも効果があると言われています。葉酸は黄緑色野菜やお茶に多く含まれていることから、従来の和食を中心とした日本型食生活では不足することはありませんでしたが、近年の食の欧米化に伴い、不足傾向となっていると聞いております。三島市では、これまでも母子健康手帳交付時や妊婦とその家族を対象としたマタニティー教室等で妊婦の栄養指導を行っていますが、今後は健康都市三島を目指す中で、妊娠時に多く必要とされる鉄分やカルシウム、葉酸などを多く含む地元産食材、ホウレンソウ、ブロッコリー、コマツナ、お茶等を生かした食育に関連した事業推進を、平成23年度に健康増進計画を策定するということにいたしているわけでございますけれども、この中においてしっかりと検討していきたいというふうに考えております。 幸い日本大学短期大学部食物栄養学科には食物の成分分析装置があり、食育推進全国大会では会場として御協力をいただくなど、これまでも食育を共同で進めてきましたので、おいしく食べて健康を目指す、箱根西麓三島野菜など地場産食材を活用した健康グルメのレシピ開発や、料理の組み合わせの提案などにも大学と共同で取り組んでいきたいと考えております。 ◎地域振興部長(宮崎真行君) 私のほうからは、ふじのくにご当地グルメまつりin三島での楽寿園の会場の取り組みについてお答えいたします。 このまつりは、会場として食育推進全国大会が行われる日本大学国際関係学部を初め楽寿園駅前口、三嶋大社の3カ所を予定しておりまして、これらの会場を回遊する手段としては、徒歩で回遊していただけるように商店街など関係団体によるイベントを予定しており、高齢者の皆さんや交通渋滞などを考慮し、循環バスの運行も計画しております。 このような中、回遊性を高めるための楽寿園会場での取り組みについてでありますが、楽寿園駅前口会場では、ご当地グルメ9店舗程度の出店を予定しており、ここに集う皆さんを楽寿園駅前口から南出口へ回遊させ、さらには源兵衛川から大通り商店街そして三嶋大社へ誘導する、このような人の流れのつくりが大変重要と考えております。三島商工会議所での御協力で、TMOホールにおいて三島ブランドフェア2011と題してイベントを行う予定であります。今言った意味から、楽寿園をより全国から集まる皆さんに、三島市のよさである水や緑、歴史、文化さらにはおもてなしの心を体感していただく場、また、全国に情報を発信する場として位置づけたいというふうに考え、園内においても三島ブランドの物販はもとより、お茶や琴の演奏などおもてなしをするよう、ここで三島ブランドフェア2011を行っていただけないかというふうに三島商工会議所にお願いし、検討していただいているところでございます。よい返事をいただき、共同で取り組めるものというふうに確信しております。以上です。 ◎教育部長杉山孝二君) 新しい博物館に回想療法等を取り入れ、広い使い方ができる施設をする考えはないかということでございますが、新しい郷土資料館は、展示を初めとする諸機能を充実させるため、今まで以上に多様な活用、展開ができるものと考えております。小・中学生を対象とした歴史教育を初め市民を対象にした郷土を学ぶ生涯学習、観光客を対象にした誘客スポット、さらには保育園や幼稚園の園児たちの園外保育の訪問地など、さまざまな目的での来館が考えられております。そのような多様な利活用が考えられる中で、議員御提案の回想療法も目的とした活用もその一つだと思います。 議員お話のとおり、愛知県北名古屋市の師勝町歴史民俗資料館では……ちょっと中断します。 ○議長(佐藤晴君) 暫時休憩します。 △休憩 午後3時24分 △再開 午後3時26分 ○議長(佐藤晴君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 ◎教育部長杉山孝二君) 議員お話のとおり、愛知県北名古屋市の師勝町歴史民俗資料館では、高齢者の介護予防事業として積極的に回想療法の展開をしていると聞いております。新しい郷土資料館の展示設計では、2階の多目的ホールに昭和の民具として、古いミシンや木製の冷蔵庫またオルガン、機織り機を展示するほか、3階の常設展示室では「まなびっこ」と称していろりやかまどを配置した昭和年代の農家を再現したコーナーを設置する予定となっております。これらの昔なつかしい民具や生活の場を再現することにより、新しい郷土資料館においても回想療法の機能を提供することが十分できるものと考えております。また、開館に併せまして市民ボランティアの養成を進めておりますけれども、来館した高齢者とボランティアの皆様が積極的に対話をすることで、さらに効果を高めることができるものと期待をしております。以上です。 ◆18番(志村肇君) まず、食育推進全国大会の関連からでありますけれども、楽寿園を開放して、その中に会議所のイベントを入れながら楽寿園のよさ、三島市のよさを全国的に発信させる意味で開放していきたいと。私もそういうことを願って意見を申し上げたわけでありますけれども、ぜひこれをいい機会としてとらえて、また、三島市民も楽寿園に足を運べるような、そんな活動もぜひ進めていただくことを期待をしておきます。 それから、市長のほうから健康グルメ、これに関連しまして日本大学の食物栄養学科の皆さんとレシピを開発したいと、こういうお話でございまして、これは結構なことだというふうに私は思うんですが、実は今まで三島市はウナギを使った料理だとか、何か幾つかのことをコンクールをしたりしながらやってきたんですけれども、どうもそれが実を結んだという印象がちょっと薄いんですね。そういう意味におきましては、やはり今回こういう機会に食べることというものについての健康を含めたそういうものからすれば、行政のバックアップも必要でしょうし、商店の皆さん方の努力というのも必要だと思いますけれども、そのあたりをぜひ深めていくようなことでないと、ただレシピを開発すればいいということではありませんので、そのあたりの意気込みについてお聞かせいただければありがたいと思います。 ◎市長(豊岡武士君) 大変貴重な御意見をちょうだいいたしたと思います。食べ物は、私たちが生きていく上で命、そしてまた健康を守る上で欠くことができないものであります。そういう意味で、6月18日、19日の食育推進全国大会もあるわけでございますが、もう一方で三島市には大変すぐれた箱根の西麓の野菜や、あるいはウナギや、さらにはB-1グルメとしてみしまコロッケがすごく有名になってきているわけでございます。さらに先日、商店街の自称若おかみという方たちが、セブンイレブンと一緒にサツマイモのスイーツを開発したということで、今それぞれの店舗で売られているようでございますけれども、大変食への関心も高まっているというふうに私も考えております。私も前からお話ししましたように3つの三島、美しい「美しま」と、魅力ある「魅しま」と、そして味わいのある「味しま」ということを考えておりますので、食育そしてまた食についてはいろいろと皆さんのお知恵をいただきながら、これぞ三島の味だというものをたくさんつくって、そして楽しんでもらうことと、しっかりと栄養をとっていただくようなことを取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、よろしくひとつお願いいたします。 ◆18番(志村肇君) 今、市長のほうの意気込みをお聞きしました。甘藷スイーツの話もございましたけれども、実は私、昨日セブンイレブンへ行きまして、あれはパイでしたかね、これを求めてきました。いろんな三島の食物が、とれる産物が形をかえて生かされていくというのは大いに結構だと思いますが、そういうものは息が長く続くようなことをぜひ御努力いただきたいというふうに思います。そういう安全な食べ物が、地産地消という一般的に言われているものの中で大切な課題であるわけでして、人気が出てきたということには、今度は安全性の品質というものの保証というものが必要になってくるわけでありますけれども、市内で生産される農作物の農薬散布、これらについてはどのように行われているんでしょうか。 ◎地域振興部参事(青木幸博君) 農作物への農薬散布等はどのように行われているのか、言いかえれば農薬から食品である農作物はどのように守られているのかということだと思いますが、総論的に申し上げますと、農作物等の生産の段階において農薬取締法の規制を受け、それらをもとにした食品に含まれる残留農薬について、食品衛生法の規制を受けます。農林水産省と厚生労働省管轄の2つの法律により、食品の安全性が確保されていることになります。農薬には殺虫剤、殺菌剤、ホルモン剤、除草剤などがありますが、農薬取締法の規制では、農家等が使用する農薬の使用料、使用回数、適応作物、使用時期が農薬ごとに定められておりまして、これに違反すると3年以下の懲役、100万円以下の罰金に科せられます。罰金が科せられます。これは農作物等の農薬残留濃度を安全な基準値以下に抑えるためのものです。 例えばダイコンにつくアブラムシ対策としてオルトラン水和剤という農薬を使用する場合には、1,500から2,000倍に希釈したものを使用し、使用期間は収穫2週間前までで、回数は2回以内とされております。また、食品衛生法では、ポジティブリスト制度として約800種類の農薬などの残留濃度が定められており、食品を長期間摂取しても健康に影響がない残留濃度が設定され、超えた場合は販売等が禁止されます。この安全性を確保するために、保健所や国の機関である農政事務所が、農協や市場などに年に数回程度立ち入り検査を実施しております。このように農薬が人体や家畜、自然環境などを害することがないよう厳しく監視されており、農作物の安全性は確保されていると考えています。以上です。 ◆18番(志村肇君) 保健所や、農政事務所や、農協や、市場などに年に数回程度立ち入り検査をしているということでございましたけれども、その立ち入り検査というのは具体的にはどのような形でやられておるんでしょうか。 ◎地域振興部参事(青木幸博君) 立ち入りにつきましては、農協へ入ったりする場合は、事前に通知しまして、中のサンプルを持ち帰って保健所とそういう分析機関、そちらのほうに持って帰って残留濃度、農薬等を分析すると、そのように聞いております。以上です。 ◆18番(志村肇君) それは農協が用意したサンプルを持ち帰って調べると、こういうことですね。 ◎地域振興部参事(青木幸博君) そのとおりです。 ◆18番(志村肇君) 今後は、それはそうだと思いますけれども、無作為にということだって考えていく必要があるのかなとこんなふうに思いますので、より制度の高い検査というものを目指していただきたいと、こういうふうにお願いをしておきます。 次に、学校給食の食材に関連してなんですけれども、これについてはどのようなチェックをしておるんでしょうか。 ◎教育部長杉山孝二君) 給食食材のチェックということでございますけれども、学校給食で使用する調味料や練り製品、冷凍食材、缶詰等につきましては、三島市学校給食会が共同購入による見積もり合わせを行う中でチェック体制を整えています。見積もり合わせを行うに当たりまして、三島市学校給食会が食材ごとに不必要な食品添加物や化学調味料等を使用していないものを指定しています。例えばマヨネーズでしたらグルタミン酸が使用されていないもの、ハムやソーセージなら保存料、酸化防止剤、結着剤、抗酸化剤、発色剤、化学調味料が使用されていないものなどでございます。 チェック方法でございますが、それぞれの食材に栄養成分分析表、合成保存料、化学調味料等指定の添加物未使用の証明書、原材料の配合割合、遺伝子組み換え未使用証明書等の各種書類を添付することを義務づけ、それらの書類を精査し、確認しております。そして書類だけではなく、持参したサンプルの状態や包装も実際に確認いたしまして、可能な限り国産原料を使用しているものを優先して選定をしております。 次に、学校給食で使用する野菜でございますけれども、生産者の方々が直接納品する野菜や、三島函南農業協同組合の箱根西麓野菜デリバリー推進事業を積極的に活用しております。これらの野菜は、農薬取締法の規制を受け、農薬残留濃度を安全な基準値以下に属されたものであることはもちろん、農政課が主催します農地での見学会や研究会に栄養士など学校給食担当職員が参加し、農薬をなるべく使用していないことを確認した生産者の顔が見える野菜でございます。学校給食は、安心安全を第一に考えておりますので、今後も引き続き情報収集を続け、チェック体制の維持に努めてまいりたいと考えております。 ◆18番(志村肇君) このチェック体制も、聞いていますと案外よさそうなんですが、農薬をなるべく使用していないことを確認した生産者の記録、この確認の仕方というのはどういうふうにされておるんでしょうか。 ◎教育部長杉山孝二君) これにつきましては、学校給食のほうで納品する際にどのぐらいの農薬を使ったとか、口頭で確認をしたりしております。以上です。 ◆18番(志村肇君) ぜひ本当に健康的な食べ物ということになりましたらば、もう一工夫も二工夫もしておかないとというふうに思いますから、そのあたりの体制についてはよくよくお考えをいただきたいし、先ほどの新たな構想の中においてもうまく入れ込んでいただきたいと、そのようにお願いをしておきます。 今まで健康的な食べ物のお話をしてきましたけれども、安心できる食べ物、健康的なものを摂取できたら、次は体を動かすということが必要になるわけであります。市長も健康スポーツということで言っておりますけれども、私も前々からそういうものを具体的にできる場として、箱根山の丘陵地域を利用してはどうかということを提案しております。 玉沢の手前には静岡県の総合健康センターがございますし、そこには筋肉のことについては大変詳しい東京大学の名誉教授さんでしょうか、小林寛道先生がいらっしゃいますので、そういう先生とも共同で、どの勾配の坂をどれくらい歩いたら、走ったら、どういうような効果があるとか、そういうことをできると思いますので、余り大きなお金をかけなくてもそういう健康にふさわしい運動ができるようなゾーンというのはあそこにできるんじゃないのかなというふうに考えますので、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。 そういう中で、それがかなり高度な筋肉の鍛え方につながるということになれば、首都圏に近いわけですから多くのアスリートが来ると。これは交流人口の増大にもつながりますので、これについてもぜひ配慮しながらやっていただきたいと思います。 そして、そういう方々をいやすためには、竹倉温泉の温泉につかるとか、あの落ち着いたのんびりした田舎の風景に浸るというようなこともいいのかなというふうに思いますので、そのあたりを考えますと、現在、緑の市民運動公園で多少残っている、虫食いではありますけど残っている場所がございますので、そこのところを大外環状線の土を埋め立てるような形でそれなりの平地ができるんじゃないかと予想しておりますから、そういう場所を例えば基地にしながら、今私が提案したようなコースなり何なりというのもつくるということも可能かなと考えておりますけれども、そのあたりについてはいかがなものかなということが、まず1つあります。 それから、もう1つ、市長が緑の回廊計画というようなお話もございますけれども、中郷温水池から松毛川に通じる川もございますので、そういう沿線なども植栽をしたりすることによって散歩道になったり、ジョギングコースになったりというようなこともございますので、そういうことについてもお考えを進めていただきたいと思いますけれども、何かしら具体的な考え方があればお聞かせいただきたいというふうに思います。 ◎教育部長杉山孝二君) 健康増進のための健康スポーツゾーンの整備ということでございますけど、今回議案として提出いたしました第3次国土利用計画(三島市計画)の中では、三島玉沢インターチェンジを中心といたします竹倉から玉沢一帯については、医療、福祉、健康スポーツなどの施設を誘導していく健康・福祉・医療施設等の整備促進ゾーンに位置づけられております。また、このゾーンには緑の市民運動公園用地として、市が以前取得した土地もございますし、静岡県総合健康センターや三島社会保険病院など健康医療関連施設も立地しております。このようなことから、スポーツ振興方策としてどのような利活用ができるのか、平成18年1月に策定いたしましたスポーツ振興基本計画の見直しを、平成23年度に行うこととしておりますので、この見直しの中で静岡県総合健康センターとの連携を考慮して、アスリートのためのトレーニングや市民のための健康づくりなどを、今後、どのようにこのゾーンが活用できるのか検討してまいりたいと思っております。 また、ジョギングコース等でございますけれども、現在、箱根西麓にもそういうコースも設けておりますし、大場川の土手の周辺、狩野川の周辺、こういうものもございますので、この計画策定に併せまして市民の皆さんの御意見を聞きながら、議員御提案の内容についても検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆18番(志村肇君) ぜひこれらは効果も顕著でしょうし、投下資本もそう多くなくてできるんじゃないかなとこういうふうに考えておりますから、ぜひ進めていっていただきたいとこのようにお願いをいたします。 次に、市立博物館に関連してでありますけれども、新しい博物館には回想療法を取り入れていただきたいとこのようなお話をしましたらば、そのような感じでの部署もできそうだというようなことでございますが、そのときに来館した高齢者とボランティアが積極的に対話することでさらに効果が出るんじゃないかというお話ございました。ただ、ごくごく普通の方が普通のお話をする、そのことでいけないということはないんですが、例えば音楽療法というのがございますよね。昔の小学校唱歌を歌うとそのころの思い出が出てきてお年寄りが元気になるとか、似たような感じなわけですので、そういうものを積極的に引き出すような、ある程度専門性の知識があったボランティアを配置するということがより効果的だというふうに思うんですよ。ですから、今までの博物館という概念をもう少し広げて、いろんなことで活用できるというようなことにしていただきたいとそんなふうに考えますので、よろしくお願いいたします。 それで、建設場所でございますけれども、現在は楽寿園駅前口の東側というんでしょうか、そちらが予定をされておりますけれども、私はあそこのところは、やはり楽寿園というのは緑の森でありますので、そこのところにそういうものを建てるよりも、中央幼稚園の跡地とか、あるいはこの中央幼稚園の跡地には隣に立派なお屋敷がございまして、庭もいいですし、中には明治の建物、大正の建物もあったりして、ちょうど雰囲気的には合っているかなとそんなのも考えますと適地の1つかと思いますし、あるいはぐっと飛んで、南田町広場の一角に駐車場も備えてゆったりとつくる、横に源兵衛川ありますし、富士山が見えると。しゃれたレストランでも併設できればデートの場所にもなって、それからなおかつ佐野美術館も近いわけですから、そういうところの散策、回遊コースとしても新たにできるんじゃないかとそんなふうに考えるわけでありますけれども、建設場所について現状以外に考えられないかどうか、このあたりについて御説明をいただきたいというふうに思います。 ◎教育部長杉山孝二君) 新しい郷土資料館の建設場所でございますけれども、財政的にも大変厳しい状況ということを踏まえまして、1つとして、買収等により新たな用地を求めるのではなく、現在市が所有しています公有地から探すこと、2つとして、楽寿園内にある郷土資料館を独立させ、利用者負担を無料化すること、また3つ目といたしまして、より多くの入場者が見込めるよう立地条件がよいことなどを基本として候補地を選定させていただいたところでございます。その結果、楽寿園北側を予定地としたものでございますが、この場所は市の所有地であるとともに、楽寿園の入園口を南に下げることで無料化が図られます。さらに三島駅南口の面前でございまして、立地条件もよく、三島市を訪れた方々に真っ先に三島市を紹介でき、ガイダンス的な役割を果たせる施設にもなると考えております。加えて楽寿園の豊かな森と天然記念物の溶岩流に囲まれた三島市特有の自然環境の真っただ中にあり、ロケーションとしての相乗効果も大いに期待できるものと判断し、この場所を建設予定地として選定いたしました。このようなことから、平成23年度前半にはこういう選定理由も含めまして市民の皆様に十分説明をさせていただき、御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。 また、国の社会資本整備総合交付金でございますが、当初県と協議した段階では、この郷土資料館の建設事業が提案事業としての位置づけで、交付金がおおむね10%程度の4,500万円ぐらいというふうに試算しておりましたが、ことしの2月から3月にかけまして、国と最終調整した結果、都市公園事業としての基幹事業の位置づけ、これがなされまして、総事業費が大体5億円ですけれども、26.5%の1億3,200万円程度が交付金として見込まれるということになりました。 志村議員御提案の南田町広場ですとか、中央町、中央幼稚園の跡地、こういうものにつきましては、残念ながら交付金の前提となります都市再生整備計画における南田町広場については区域に入っておりません。また、中央幼稚園跡地については新たな建設、資料館を建設するには土地が狭く、面積が不足しております。また、どちらも都市公園内ではないということから、交付金の基幹事業という位置づけがなされません。早急な耐震補強が必要でございます郷土資料館ですので、新たな博物館としての機能を持った施設とするためにさまざまな条件を勘案した結果、現予定地を選定いたしましたので、ぜひとも御理解賜りたいというふうに考えております。 ◆18番(志村肇君) 市有地であるというようなお話でございましたけれども、たしかあの市有地は、数年前にやっと完済をした。あれ幾らでしたっけ。 ◎企画部長(福田英爾君) たしか7億数千万円、7億円強でありました。 以上であります。 ◆18番(志村肇君) そうですよね。それを毎年1億円ずつ土地開発公社に立て替えた部分を返していったということであります。どういう意味でその7億円をかけて、あの町を、場所を購入したのかということを考えてみますと、博物館をつくる土地のために7億円をかけたわけではないわけであります。やはり楽寿園の緑の用地をできるだけ増やそうというような意味合いが大変強かったわけですから、これを比べて今幾らですか、4,500万円と、1億3,200万円と、数字的には8,700万円ですけれども、8,700万円の差をもうけるために、7億円の価値をどう考えたらいいんでしょうかね。そんなことでは、我々としてもその楽寿園の土地を買うのに賛成をした手前、とても容認することはできないわけでありますから、もう少し柔軟にその市の土地というものあるいは例えば私も必ずしもその南田町にこだわっているわけじゃありませんけれども、例えばそういうところに建てたとしても、あそこの場合の土地は多分簿価はすごく安いということでありますから、その上で例えば4,500万円というお金であったとしても、投資金額というものはぐっと少なくて済むということになるわけでありますから、そこのあたりを考えないで、ただ単に見かけ上の数字だけでそんな楽寿園のあそこの土地を使うということは、私はとても理解はできません。このあたりのつじつまについて御説明をいただきたいというふうに思います。 ◎教育部長杉山孝二君) まず、郷土資料館の位置の選定で、やはり駅前のあそこの位置が一番利用がされるだろうと、にぎわいの創出にも役立つだろうということで選定をさせていただきました。また、南田町広場でございますけれども、現在、消防庁舎が建っておりますけど、あそこが防災上の緊急消防隊の集結地という位置づけがございまして、東海地震等が起きた場合に、あそこに消防車等が全国から集まるというような位置づけもございますので、余り建物を広くとって、そういう防災拠点としての支障が出ることもいかがなものかというようなことも考えまして、現在の跡地、現在の土地に決定をさせていただきました。 ◆18番(志村肇君) 防災上のことであれば、南二日町グラウンドでもいいわけですよね。だからやはり何で7億円もかけたかという、ここの部分を市長もよく考えて、もう一度どこにしたらいいのか、規模もどういうふうにしたらいいのか、これから市民の皆さんからも意見を聞くというような機会もあるようですので、その辺までひっくるめた意見調整をしていただきたいというふうに思うんですね。既に幾つかの会合の中で意見を聴取をしているようですけれども、それに参加された方は、私もあそこのところの緑を、かなりの本数ですけれども、切って建てるのは反対だったけれども、特にそのような意見を求められなかったので、そういうものかというようなことで聞いていたというようなことでございましたので、もともと市民の皆さんにどうなんだというふうに聞けばいろんな知恵も出てくるかもしれませんし、場合によれば、うちの土地寄付してやるよというような方もいらっしゃらないとも限らないわけですので、もう少し柔軟にやっていただきたいというふうにお願いをしておきます。とても私としては、あそこのところに簡単に建てるということについては賛成ができないわけであります。 時間が少なくなってきましたので、いろいろお尋ねしたり提案もしたいということございますけれども、ちょっとはしょらせていただきまして、最後に、財政改革の一環として、出を制す行政改革推進委員会等の設置を考えよということでございますけれども、市長は行政経営戦略会議、これを設置して提言をいただきたいというようなお考えでございまして、これについては私も今までにない新鮮な政策として結構だなと評価をするところであります。過日、どなたかの質問に対して、学識経験者等というようなお話ございました。もちろんそういう方々も必要でございますけれども、この地域にはかなり実践をして、三島にもおられますし、この周辺にも実践をして、それなりの事業を手がけて、本当にこの仕事が利益が出るか出ないかということを真剣に考える、そういう人たちもいらっしゃいますので、そういう人たちの目から見て、三島の経営について意見をいただくということも大変必要だというふうに思いますので、ぜひそのあたりの人選についても御配慮いただきたいと、そんなふうに考えます。 それと、具体的にその1つの例として、三島市は補助金をいろいろ出しておりまして、今まではお金がないということで1割カットとかってやってましたけれども、そうでなくて、そういうものを検討する委員会みたいなもの、審議会、そういうようなもので補助金を精査をしていただく、そしてそれにふさわしければ継続しますし、そうでなければもう少し知恵を出しなさいとかというようなことをアドバイスするような委員会というのが必要なのかなと、そんなふうに思いますので、これらの設置についてもぜひ御検討をいただきたいというふうに思います。当局側は補助金もいろいろ数あるので簡単にはいかないというようなことでございますけれども、何も毎年やる必要はなくて、グループを分けながらやればそれも可能かなと思いますので、お考えいただきたいというふうに思います。 時間がなくなってまいりまして、市長が今にこやかな顔をしておりますけれども、多分一般質問はこれで終わってほっとするんじゃないのかなと私思うわけでありますけども、振り返ってみますと、私も5期20年やってきまして、議員として活躍してきたんだなという考えがございますけれども、これも多くの支援者、家族の支えがあったからと感謝の気持ちでいっぱいでありまして、関係各位の皆様に厚く御礼を申し上げまして、以上で質問を終わりたいと思いますが、市長がということですから、ひとつよろしくお願いします。 ◎市長(豊岡武士君) 志村議員からいろいろといい御提案をいただきまして、ありがとうございました。十分に検討させていただきたいと思います。とりわけ志村議員にはこよなく三島を愛されていて、三島の湧水、緑そしてまた蛍を含めたせせらぎを本当にすばらしいものにしようと思って活動されてきたことも十分承知をいたしているわけでございます。いただきました御提言等につきましては、真剣に検討をさせていただきまして市政に反映させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上であります。 ○議長(佐藤晴君) 以上で、18番 志村肇君の発言を打ち切ります。 以上で、通告者による一般質問はすべて終了いたしました。 これで、一般質問を打ち切ります。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(佐藤晴君) 以上で、本日の議事日程はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。議事の都合により、明17日は本会議を休会したいと思いますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤晴君) 御異議なしと認めます。よって、明17日は本会議を休会することに決定いたしました。 なお、明後18日午後1時から本会議を開きますので、あらかじめ御了承願います。 本日はこれにて散会いたします。御苦労さまでございました。 △散会 午後4時02分地方自治法第123条の規定により署名する   平成23年3月16日        議長      佐藤 晴        署名議員    大房正治        署名議員    下山一美...